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バリアフリー住宅

バリアフリー住宅とは、「障壁のない住宅」という意味です。体に傷害を持つ人や高齢者が生活しやすいように設計された住まいを指します。
加齢や病気、怪我などによって身体の機能が低下すると、歩いたり座ったりというなんでもない日常動作に負担を感じるようになります。小さな段差にもつまずきやすくなり、また転倒した場合のダメージも大きくなります。
このような段差などをはじめとした、住まいに存在する障壁を取り除くと同時に、廊下に手すりを取り付けるなど、高齢者・身体障害者が生活しやすい空間を作ることがバリアフリーリフォームの基本的な考え方といえるでしょう。
バリアフリー化の基本的なポイントとして障壁の排除や手すりの取り付けの他、生活動線をコンパクトにまとめる、使いやすく安全な設備機器を使う、ということなどが挙げられるでしょう。

バリアフリーリフォーム

バリアフリーリフォームをする場合には、まず高齢者のことを知っておいた方がいいでしょう。加齢によってどういった能力が衰えるのかを押さえておきましょう。
年を取ると、五感はもちろんのこと、思考力や記憶力、筋力などが低下します。これらのうち特にリフォームの際に重視したいのは「見る」「歩く」「座る」「立つ」「握る」能力の低下です。高齢者にとってはこのような作業がかなり負担になりますので、その負担を軽減する工夫が必要になります。
バリアリフォームの基本ともいえる段差の排除、手すりの取り付けの他、夜間暗くなりやすい玄関などに足元を照らすためのライトを設置する、などが考えられます。

ちなみに高齢者を対象としたリフォームをする場合はタイミングも重要になります。早い時期からやってしまうと意味がありませんし、遅すぎるのも考え物です。加齢によって環境に適応する力も衰えることが多く、新しい住まいや設備になじむために時間がかかってしまう可能性があります。
とはいえ遅いよりは早めにおこなっておいた方がベターです。経済的な余裕があるときや、他のリフォームをおこなう際に、バリアフリー化を検討してみてください。

寝室のバリアフリーリフォーム

介護が必要な場合などは、1日のほとんどを寝室で過ごすことになりますので、寝室には特にしっかりとしたリフォームが必要です。日当たりや風通しといった基本的なポイントはもちろん、介護のためにある程度の広さが必要になるでしょう。
また他の部屋とのつながりという意味で、寝室の配置に気を配る必要があるでしょう。寝室と水回りが離れていると何かと移動の負担が増しますので、なるべく近いところに配置したいものです。

またリビングと寝室があまり離れていると、孤独感を感じる原因にもなりますから注意してください。リビングと寝室が近ければ、家族がいつでも寝室をのぞくことができます。
ただ幼児の騒ぎ声が絶えないような家庭では、逆に落ち着けなくなってしまうこともあるので、そういった場合はあえて離すのもいいかもしれません。
またベッドから起き上がるという動作は高齢者や身体障害者にとって、かなり負担の大きい作業になります。ベッドの横に柱状の手すりを設置するなどの配慮が必要でしょう。

水回りのバリアフリーリフォーム

高齢者や身体障害者にとって、水回りでの作業に伴う負担や危険は大きいものです。バスルームでは足を滑らせて転倒する可能性がありますし、長時間立ったままでの調理や皿洗いも苦痛になります。
夜中に目を覚ましてトイレにいくことも多くなるでしょう。水回りをバリアフリー化すれば、このような負担・危険を軽減することができます。

リフォームの第一歩は水回りの配置を考えることでしょう。例えば寝室の近くにトイレを設置する、食器類は食卓の近くにしまうなど、動線を短く、そして単純にすることが大切です。寝室が2階にあり、トイレが1階にあるというような住まいでは夜間、寝起きの状態でトイレのたびに階段を上り下りする必要があり、転倒による事故が起きやすくなってしまいます。
また調理や皿洗いの負担を軽くするために、椅子に座ったまま作業できるキッチンにするのもいいでしょう。自動皿洗い機や自動乾燥機を設置するのも効果的です。